2010年3月21日日曜日
【THE WAY】損に挑戦する人
マーフィの法則ではありませんが、 みんなが忙しくチームワークで作業をしているときに限って、いろんなことが起ってきます。
急ぎの作業が入った。
急な会議のために資料を作成しなければならなくなった。
だれかが取引先まで出向く用ができた。
急に残業しなければならなくなった。
誰かが休んだ。あるいは誰かが辞めた。
さあ、弱ってしまう場面が、必ずのように起こります。
突然に、チームワークを越えて、だれの役割とも言えないような仕事が発生します。誰かが穴埋めしないといけなくなります。
だれかがやらなければいけないことを、自分が引き受けようと思うのか、簡単そうで簡単ではありません。「仕事の生き方」が試されるときです。
人が見ていなくても、一生懸命にしているか、
評価されても、されなくても黙々と行動しているか、
ある程度ではなく、最後までやり遂げるようにしているか
いつかしたらいいと思わずに、すぐにしているか。
禅 では、いまここにないことは妄想だとしています。
いまやるべきことに集中することこそ、自分を生きることだとしています。
つまり行動こそがすべてなのです。
仕事の生き方で、自分の成長が変わります。
損な役割を進んで引き受ける人になりたいものです。
人間には内側の力と外側の力があります。外側の力とは、肩書き、資格、専門スキルなど他者が評価した力です。時と場所の範囲限定的な力です。
内側の力は他者の目に触れにくい力ですが、世界中で使えて生涯役にたつ力です。
損な役割を主体的に引き受ける力は、内側の力を使います。
もっとも、損な役割を引き受けることへの評価は二分するかもしれません。
「えらいな」という素直な尊敬の念と、やっかみから出る「バカ」 という蔑み。自分を引き裂く視線に戸惑うかもしれません。
それでも、こういうときに、主体的に手を挙げることのできる人はすてきです。
「私がやります」こう言える人が職場というチームを支えます。
会社には、 自分の役割をこなせるだけでなくだけでなく、自分の役割からこぼれ落ちたような仕事を進んで出来る人こそかけがえのない人なのです。
それは犠牲になってくれるからありがたいわけではありません。自分の良心と良識を行動で表現できる人は、会社の理念とマッチしているものだからです。
挑戦する会社、成長する会社ならみなそうです。そのような会社は、地域社会のこと、お客さま、従業員とその家族に貢献することを考えているからです。
もし、犠牲になってくれるからありがたいと思うような会社なら、いますぐにやめるべきです。そんな会社は一時的に繁盛していても、いずれは、地域社会のこと、お客さまにノー!と言われる会社でしかありません。
だれもやりたい人がいなくても、賞与や評価の査定のプラスにならなくても、必ずだれかがやらなくてはならない仕事があります。“縁の下の力持ち”のように、みんなのために行動できる人が必要になるときが必ずあります。
人が見ていないところでも、損なことを平気で受けとめられる人のことを 、必ずだれかがどこかでバランスのとれたまなざしで見ています。上司も同僚もそういう人のことを認め、信頼するようになります。
しかし、問題もあります。
コンビ二のような存在は、みんなにとってありがたい存在ですが、そればかりだと本当に便利屋さんになってしまいます。それでは寂しいですね。便利屋になるか、重要な仕事もこなせて気配りが出来る人になるかは、日頃の自己研鑽にかかっています。
そんな人は、いろいろな仕事が飛び込んでくるので、仕事を早く覚えて成長します。
未知の領域にどんどん関わって新しいことや知らないことを覚える機会が多くなります。
自己研鑽を怠らずにいると、引き受けた分だけ仕事が増えて忙しくなりますが、早く片づける知恵や工夫をするようになります。単なる便利屋さんと差が出るのはここなのです。そうなったとき、仕事の能力だけでなく、人間としての魅力にも、猛烈に磨きがかかってきます。
「私がやります」と言える人は、職場を支え、さらにチームワークを高め、自分を育てられる人です。 すてきな能力を 便利屋さんで終わらないように、損が痛みにならないように、自己研鑽と二人三脚で進んでいくと内側の力がついていきます。
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