2010年3月21日日曜日
想像力
株をする人は、なぜするのでしょうか?
反対に株をしない人は、なぜするのでしょう?
株をしない人 は、お金があるから株をするのだろうと考えているようです。
反対に、株をする人は、お金がないから株をするという人も少なくありません。
株 をする人はお金を儲かるからすると言います
株をしない人は、お金を損するからしないと言います。
どちらが正しいのでしょうか?
お 金が儲かるという意見も、お金を損するという意見も、両方とも正しいのです。
両方とも正しいので迷います。算数のように明確な答がないの で分かりません。損をするという人が多いにも関わらず、お金が儲かる人という人はどうしてそれが可能になるのでしょうか?
そう質問すると みなさんの答えでは、「努力するから」というのが圧倒的に多く返ってきます。
ではどうして努力できるのでしょうか?
一体何だと思 いますか?
想像の力です。
想像が、がんばろうという意志をリードして、努力させ続けます。
正確には想像に引っ張られてい るので、努力している意識はあまりないようですが。
お金を損すると考える人は、損することばかりに意識が働き、努力もそこそこになりがち です。
決してなまけものでもないし、努力が嫌いということでもありません。
意志よりも強い想像の力のせいで、想像したような状態が起こる と、意志の力が働かなくなってしまうのです。「やっぱりな」と早々に納得してしまいます。
自分のなかで完結してしまいます。
後は 「やっぱりな」と感じたことをより強化するために、結果に合った理屈を並べて、「やっぱりな」を正当化してしまいます。思い込みに後づけで理由をつけてい るのです。
タバコをやめられないのと全く同じシステムです。
「自分にはできそうにない」という想像が意志を砕くのです。
で すから、一時アメリカで「タバコをやめられないようなことでは、何もできない」といわれたのものでした。
株でお金が儲かると想像 する人は、努力が苦になりません。
決して特別に意志が強いというわけではないのですが、想像が意志にどんどんエネルギーを注入してくれるので、意 志が続くのです。
やっている本人は無我夢中なだけですが、他者には意思が強いと見えてしまいます。
他者は、私にはあんな真似はできそうに ないと思うのです。
一般に持続力と呼んでいるのは、これのことです。
意志が続くと逆境も失敗も乗り越えやすくなるばかりか、おか げで学習が進むのです。
心にしっかりと留めておきたい重要なことがあります。
想像は現実ではないということです。それ は誰でも知っています。しかし想像が現実を作っていることは、意識されていません。想像は現実ではありませんが、現実は想像の産物なのです。
た とえば株は儲かると考える人も、損をすると考える人も、どちらも最初は未経験です。想像はいつも未経験の状態に起こります。
想像するに は、ある程度の知識、情報が必要です。知識、情報がないと想像はできません。だけど、同じ情報、知識をもっていても同じ想像するわけではありません。
想 像は、個人の内で起こる、とっても個人的なもので、個人の考えが反映されます。
個人の考えが間違っていると怖いのです。
たとえ ば、タバコの害は広く知られています。にもかかわらず「やめたいけれど、やめられない」という人と、「やめたいならやめられる」と想像する人がいるでしょ う?それと同じで、同じ情報を持っていても、個人によって想像の内容は違います。
想像は個人が決めていることなのです。個人が自由にど のようにでもできるのです。想像は、その人個人がするものなので、この領域には誰も入り込めません。
その上、想像が現実を作っているとなると、現 実は個人が意図したようになっているといっても過言ではないのです。
「現実は個人の思い通りになっている」ということです!
想像がどうして現実を作っているのか、信じられない方も多いと思いますが、少し考えたらとっても分かりやすいことです。
想像は、いい結果 の想像であれ、悪い結果の想像であれ、どちらもまだ起こっていないことなので、現実ではありません。実際にはやってみないと分からないのです。
し かし、想像によって、結果を決めつけてしまいます。想像、つまり勝手に描いた結果が意志をリードし続けてしまいます。悪い想像をした場合には、これが厄介 なのです。
余程強靭な精神な持ち主でない限り、希望もないのにがんばることはできません。
勇気がどんどんなくなってしまいます。
意 志は絶対に想像に負けます。想像は意志より絶対強いのです。「絶対」という単語はなかなか使えないものですが、この場合は使って間違いないと思います。
だ から想像に反して、意志でどうにかしようとすればするほど、自信喪失になるばかりで、なにもいいことはありません。
「自分にはできそうにない」と 想像しているにもかかわらず意志を強くして「頑張らなきゃ」と思って取り組んでも続きません。自信がなくなるばかり、あげくは自己嫌悪になります。結局、 「自分にはできそうにない」という思いだけが強化されてしまいます。悪い想像から始まる悪循環からなかなか脱出できないのですよね。
で も、私たちは、どんな想像をすることもできます。
想像は現実ではないので、なんでもありです。想像することには、誰も介入できないし、どんな想像 を下そうが、それも本人が決めているのです。これが手助けできない要因にもなるのです。
タバコやめるのと同じ仕組みですから、本 当は簡単なのです。
日本ではまだ喫煙者が多いですが、欧米なんかものスゴイ勢いで嫌煙者に変わったこと思うと脱出はそんなに難しくないです。
た とえば、店を出店したいと考えます。儲かると想像するのも、失敗すると想像するのも、本人の決定なのです。
だからうまくいかない ことを想像して、行動して、実際にうまくいかない場合に「やっぱりな」と思う。
そのプロセスを「現実は厳しい」といいますが、その現実は、その人 が全部作り出したことなのです。
ですから、うまくいくことを想像して、行動して、実際には多くの苦難に出会っても、うまくいくと信じて乗 り越えて、「やっぱりできた」と思う。
そのプロセス、つまり現実ですが、それもやっぱり、その本人が全部作り出したことなのです。
想 像は現実ではありませんが、現実は想像の産物であることに留意してください。
想像が行動をつくり、行動が結果を生みます。
こ の一連のプロセスを「経験」と呼んでいるわけです。この経験こそが現実なのですが、現実は、想像の産物でしかないということになります。
悪 い想像ばかりする人を変えようとしたら一体どうしたらいいのでしょうか?
過去の情報を書き換えるしかありませんが、終わったものを書き換えること はできません。できることは新しい情報を入手して、いい想像をするしかありません。
ここで葛藤が起こります。
本人は悪い情報しか 持たない。周囲の人はなんとかいい情報をインプットしてあげたいと思う。
悲しいことに、水と油みたいになかなか混じりません。
その上、い やなこと、怖いことには、防衛本能が働きます。
本能ですから強いです。
理屈は分かっても、自分への不信感からなかなか受け付けません。
し かしいまでは身を守るどころか、それが自分を苦しめる一番の凶器になっている場合が多いのです。残念ながら本人は気がつかない場合が多いのです。本人が新 しい情報も経験も拒絶しまくるから、情報が入りません。
人の成長に秘訣はそこにあります。
いい想像が働くと想像が意志を リードしますので、本人を励まし続けます。
セールストークが苦手で、考えるのもいやと考える人は、もうそこで終わってし まいます。
先に述べたように、「苦手」という判断は自分が勝手に作った妄想なのですよね。現実ではありません。
それなのに、そう思ってし まうのは、ほとんどの人が必要とする努力をしないからですが、努力する気がなくなるのは、妄想に振り回されているからなのです。
「うまくできそう にない」という想像が意欲を奪います。
努力がすごくつらく感じるとしたら、悪い結果を想像していないかチェックしてみてください。いい結 果を想像していたら、努力できます。
なぜ努力できるかというと努力している感じがないからです。
自分でも知らない間に努力しているので す。
後から振り返って「考えたら自分は努力したな」と思う、そんな感じがほとんどです。
だから努力しなければ、がんばらなければ なんて言っている内は、うまくいかないものです。
うまくいかない最大の原因は「うまくいかない」と思っているからです。
そういう ふうに整理していくと、自分の思い通りになるのだということがだんだん分かってくるでしょう。
自分の思い通りになるはずがないと、普通は そう思うし、それが一般的だと思います。
しかし、そう思うのも自分の判断だし、そう思わないのも自分の判断なのです。
つまりすべては自分 が決めているのです。
想像が結果を作りますから、目標を持ってやることはすごく大事なのですよね。
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