2010年3月20日土曜日

仕事は数えるのが基本


■目標から逆算する

いまは午後4時。
今週末にイベントを控えて、告知DMを今日中に発送しないと十分な告知ができません。午後6時までに郵便局へ持ち込めば受けつけてくれます。

ハガキを郵便局へ持ち込む時間に30分が必要ですので、残された作業時間は1時間半。イライラする気持ちはムリもありませんが、イライラしても作業効率が落ちるだけです。こんな場面で大事なのは「計画」です。
間に合わせるには、どうしたらいいでしょう?一人でこなせる作業量を計算して、何人の人手が必要なのか、計算して手配します。


商品を販売する場合も同じです。今日中に、■△▲○を100個販売しなければならないとして、在籍人員は5名。
どのような段取りで進めていけば達成できるのか。
ひとり一個を販売するのに、何分以内にやり遂げればいいのか、計算をして、刻々と変わる状況を乗り切って、進行させていきます。

仕事はいつも数を数えながら進めていくのが基本です。一見数字が関係のないように思えることでも、仕事を考えるときには必ず数字が関係しています。

なぜなら、ほとんどの仕事には目標があるからです。目標のない仕事はないと思うようにしましょう。

目標を達成するための仕事の仕方は、いつも目標から「逆算」します。それが目標達成するための条件で、必ず数字を使って考えます。

仕事の量を数えて、どれだけ時間がかかるかが判断できます。
仕事の量をこなすときに、質が影響します。質がいいと量をこなしやすくなります。
つまり質も数字で計ることができます。

 ところが、こうした考える手続きを省略して、いきなり仕事に取りかかる人がいます。およその感じで仕事を進め、時間がなくなってからあわてます。

「やる気」があればなんとかなると考えている人ほど、効率の悪い仕事をして頑張ったけどできませんでした。次こそ・・・」と言いますが、次もできません。次第にやる気も失われていきます。

つまりその仕事をやり遂げるためには、どうすればいいのかを数字を使って考えない人の仕事のやり方です。


■求める結果を考えた仕事の仕方。

 どうしたらできるかを考える人はまず数えることから始めます。どうすれな目標が達成できるか逆算します。それが、仕事の基礎であり、考えることの基礎です。数字を使った結果、やる気がどれほど必要なのか計算します。

「やる気でがんばろう式」が失敗するのは、逆算しないからです。逆算しないというのは、どの程度「エネルギー」が必要なのかを計算しないで、積み上げていくやり方です。
逆算すると必要なエネルギーが分かります。必要に合わせて準備します。この準備が計画です。

もう少し掘り下げていうと、計画とはあらゆる因果関係を計算して予定を立てることです。あらゆる因果関係を計算するとは、Aで問題が発生したらBに支障が出る。Bに支障が出るとCにも支障が出る・・・・というように因果関係を計算する。つまりAで支障が出ると、Aの解決だけでなくB、Cの解決にもエネルギーを使うので、使用するエネルギーが何倍にも膨れ上がります。エネルギー不足が生じて、途中でダウンして、それ以上進めなくなります。

Aで問題が発生しないように対策をして未然に防ぐようにしておくと、Aに関係するすべてのエネルギーが節約できるというわけです。



■一日にどのくらい数を数えることがありますか?

 パソコン、POSの導入が進み、どんな職場でも自分の頭で計算することがどんどん減っています。

 パソコンから打ち出したデータの資料には、全部で何枚あって、そのうちの何ページ目かも分かるようになっています。伝票の綴りが何枚かを数えるまでもなく、POSの集計を確認するとすぐに分かります。個人の生産性も計算しなくてもリアルタイムで確認できます。少し昔なら計算すらできなかったことがいまは計算する手間もなしに確認できます。

 このようにどんどん数えることが減っています。
なぜ減っていると思いますか?
実は減っている人と減った人の差が増えているのです。

計算することがどんどん減っているのは、より重要な計算がどんどんできるようにするためです。収益をどんどん改善している会社、店、人は、重要でない計算は減りましたが、重要な計算は逆にどんどん増えています。

あなたはどうですか?
数えなくてよくなったけれど、重要なことを判断するための資料に目を通すのに何分かかるか、時間を計算していますか?

50枚の資料があったとして、1枚に目を通すのに1分かかるとしたら、全部をチェックするのに50分が必要です。50分をいつ使えば効率的で、50分以内に終了することができるか計算していますか?
他の用件がどんどん入ってくる時間帯にしていたら、50分でできることも2倍、3倍かかってしまいます。
忙しいと感じたら、計算してみましょう。そこで逆算したら、自分の行動のナニを変えないといけないかを考えることができます。

販売目標を達成するために、どんなやり方をすればどのくらい時間がかかるか計算していますか?計算をする案を出すために以前のデータを使っていますか?その作業のすべてに数字があります。

 仕事の仕方を変えることでしか結果は変えられません。求める結果にたどり着くために仕事の仕方を変えずに、他のことを変える必要ばかり言う人がいます。こういう人は計算をしていない人です。
例えば50分でできることを倍の時間を使って作業していたら、倍の人手がいるということです。それを考えずに人手不足だと強調していたらどうなるでしょうか?
車で移動するにしても、ある時間帯なら30分で移動できる場所が、1時間変わることで1時間半かかる場合があります。この場合3倍の時間が必要ですから、人手が3倍必要になります。

上司から「この作業を10分以内にやってくれ」とか指示されると思います。それは上司がそれを達成するために、時間配分を考えているからです。

後輩を指導するのも同じです。アルバイターの後輩をどのように指導するのか?勤務シフトを組み、そのスケジュール内で、どのように訓練、教育するのか?逆算するから効率的に組めますし、目標も設定できます。行き当たりばったりで、やっていたら、やっと成長した頃には、卒業で就職というようなことになります。

同じ技能を1週間で修得させる会社、店がある一方、半年、1年かかる会社もあります。その場合、その人の給与は同じでしょうか?支払う給与は同じでも生産性が違うので、生産性の低い方は、何百倍もの給与を支払っていることになります。

よく5W2Hと言いますが、計算して組み立てないとムダだらけになります。結果はただ漠然と結果が出ているのではありません。どんな場合も作業の仕方によって出た結果なのです。

数えて計算して、やり遂げるために逆算して、仕事を進めていますか。とっても重要なことです。
仕事を数える習慣を身につけましょう、数で考えましょう。

一日に「数」を数えることが何回くらいありますか?

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