一般に企業活動は、利益の追求をしているものですが、実際には考え方の違いがあります。
どの程度の期間を分母において、どの程度の利益を、どのように利益をあげるのか、このように重要な課題を並べるのは簡単ですが、それぞれ随分考え方が違うものです。
なかでも、長期計画、中期計画、短期計画というように、期間の認識は経営のありようを全く変えてしまいます。長期計画は短期計画の倍数のように考える方がいますが、仮に結果的にはそうであっても、その意味の本質は違います。成長率をひとつのバロメータにするように、長期計画は成長性を含んでいます。
しかし、よりもっと大きなトレンドで考えてみると、世の仲の動きは、企業活動の思いに反して、利益は乏しくなる方向に進んでいます。時間の経過と共に障壁が増えていく、強くなっていくからです。
学校を出たときには成長産業だった就職先が、定年を迎える頃には赤字産業に変わっていたという話は巷に溢れています。たとえば一時期、電気街ではどこもパソコンが占領していましたが、いまではマンガ本に替わっているありさまです。なぜ、そうなったのか、少し考えていただくと分かることですが、パソコンに限らず、すべての商品が同じような運命を辿ります。
しかし、パソコンが全くダメになったわけではなく、いまも売れ続けています。デル、アップルなど一部のメーカーは前年以上に販売台数を伸ばし、利益も膨らましています。
ある者は敗走し、一部の者が勝利する。その違いの正体は何か?
長期に継続する利益を獲得する術で優っていたのです。
そこで利益のもうひとつの表現である「顧客満足」が重要さを増します。顧客満足と利益は表裏一体、コインと同じですが、顧客満足についての理解もひとそれぞれです。詭弁と考えるか、心からのそれと考えるかで、行動は随分変わります。
企業であれ、個人であれ、卑屈な態度をとりたくないのであれば、心から相手を思う気持ちを持って行動するのが望ましいでしょう。
しかし、自分に不安が強いと、自分のことばかり考えてしまい、自己中心、自己優先になります。そこで思い起こして欲しいのが、昔から言われる損して得取れ」「肉を斬らして骨を斬れ(皮を斬らして肉を斬れ、肉を斬らして骨を斬れ、 骨を斬らして命を取れ)」です。
人間関係は、その典型なのです。自分が出来ることをしてあげることで、なれる最高の自分になれる。その目的を実現するのが、いくつかの因果関係です。
個人の暮らしを「幸福」に導く要素には、仕事、趣味、異性、時間とお金の使い方、モラル、行動基準が主たる因果要因になるでしょう。取り組みやすいように砕くとコミュニケーション、恋愛/結婚、子育て、家族、仕事、時間、お金、セックス・健康・ダイエット、そして老い・介護のことがあります。そして愛のことがあります。
これらバラバラの課題を串刺しにして、一貫したものにしているのが愛のありようなのです。目標から逆算して、必要な要因を適正化して、それぞれの要因を満たすことで、因果関係で結んだときに、目標が自然に叶う状態にする。これが長期に継続する幸福な暮らしを実現する必須条件なのです。
どのような要素がかみ合うと、目標に到達するのかプランできます。
仕事、趣味、異性、時間とお金の使い方、モラル、行動基準が主たる因果要因になるでしょう。これが目標に到達する方向にまとまっていなくて、バラバラなら、それぞれの要因で努力しても、目標には到達しません。
大震災が物語るように、人は自分の一生をコントロールすることはできませんが、自分を大事にすることはできます。自分を大事にするように、同じく他者も大事にすることもできます。この考え方を幸福にする因果関係に落とし込んで、実践、行動を重ねていくと、それぞれの因果が自分を幸福へ誘導します。
今日さえ幸せであればいいというのではなく、「長期に継続する幸福を獲得する術」を真似るか、自分で創り上げるのです。つまり、それはアートと言ってもおかしくありません。
生活あるいは仕事をアートにするには、自分がアーティストになることから始めます。デザインされた家具やカフェからは決して入ってこないのです。スタバでお茶を飲むより自分の部屋で飲みたいと思うくらい自分と自分の部屋を洗練させる喜びを大事にしたいと思うのです。
2011年3月23日水曜日
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