道に迷ったとき、大事なのは、努力することではなく、道を知っていることです。
それと同じく、目標が達成できるのは、努力の多嘉ではなく、達成に必要なことの実行にかかっています。ですから、目標を達成するには、達成に必要なスキルを有していることが条件になります。
努力が必要になるのは、「スキルを身につける」という具体的な「事」と「時」のことです。精神主義的な努力の奨励では、このことを勘違いしていて、奨励の矛先は「結果」に向けられています。
スキルを身につけることに努力しないで、目標達成に努力するとうなるか。結果は行動の結果でしかないので、行動が間違っていたら、思うような結果が出るはずはありません。
それでも、道理を無視して、誤った努力の奨励に暴走して、努力すれば努力するほど、今度はおかしなことになっていきます。お客さま相手だとお客が逃げ出すことも生じてきます。道理を無視すとは、世の中の仕組みを無視していることに他ならないからです。必ず迷惑している者がいるからです。
やってもやっても成果も成長もないまま、やがて疲弊して、モチベーションが上がらないばかりでなく、放置しておくと、モラルが低いという問題に向き合うことになります。
そんなことにしないように、大事なことがあります。
現在、自分が持っているスキルの棚卸しをして、目標達成に必要なスキル、不要なスキルを見える化します。
じぶん力を見える化するのです。目標達成に不要なスキルは横に置き、達成に必要なスキルだけを並べて、その上で不足するスキルを並べる。これを身につけるようにします。自己啓発の基本です。
そこで問題が浮上します。目標達成に不要でも、好きなことに関するスキルなら自然にアップできますが、必要であっても関心が持てないスキルの向上のプロセスはストレスの原因になります。
しかし、この状態のままにしておくと、何をしていいのか分からない人になります。なにをするにしても中途半端に感じて自己効力感に不足を感じます。何でもやれそうで、何にもできそうにない感覚に陥ります。可能性があると言えば聞こえがいいが、裏付けがないので、正直リアリティがなく、可能性とは感じないのです。
大事なことは、したか、しなかったか、しているか、していないか、4つの事実だけです。リアリティもこのなかにしかない。
可能性を云々するときに、根拠にするのは、したか、しなかったか、しているか、していないか、の事実だけに求めないと、妄想になってしまいます。「できるけれど、していない」というのは「できない」ということなのです。これを本当の意味での可能性にするには、「できないけれどしている」状態に変えない限り可能性は現実のものになりません。
ある会社の幹部がこんなことを言ってました。
「利益が出なくなり売上も落ちたら、みんな本気で目標達成に取り組んでくれるだろう」その時、私は「茹で蛙」の話をしましたが、案の定、会社は潰れました。
「茹で蛙」の話をしたら、みんな理解を示します。しかし、理解を示した人が「茹で蛙」になるのは、「できるけれど、していない」を「できるけれど、していない(だけ、だから)できる」と都合のいい「可能性」に置き換えて解釈をしているからです。
「できるけれど、していない」のは、「したくないから、していない。」あるいは「できないから、していない。」からです。もし、そうでなかたったら「しています。」
もちろん、「できるけれど、していない」場合もあります。この場合は、しないほうがいい、あるいはどうでもいいと判断しているからです。だから、「できるけれど、していない」というニュアンスの言葉は出てこないし、しないほうがいい理由も具体的、かつ説得力があります。
問題を先送りする人は、問題が深刻な事態になるほど機能しなくなります。何かのキッカケで価値観が変わることもありますが、価値観が変わってもスキルがないと行動の結果は無惨です。
このことは、必要なスキルが身につけば価値観が変わることを意味しています。つまり現実がやまびこのように答を返してくれるのです。
必要なスキルと、必要でないスキルを整理して、自分のスキルを見える化する。その作業は、現実の世界に身を投じる最初の一歩といえます。
個人の場合もそうですが、特に組織の場合、問題になるのが、なにが必要なスキルなのか、分かっている人が組織に誰もいない場合です。でもそれに直面して事実を受け入れるると、遅くさえなければ間違いなく発展のチャンスになります。
何をしたらいいのか、何をやめたらいいのか、という問題は、限られた時間内で生きている人間にとって、重要なテーマなのです。
モチベーションの高さは、必要なスキルに比例はしませんが、スキル獲得の欲求とは比例しているのです。
(知識・技術要因 http://www.genkipolitan.com/mo /tisiki.html)
必要なスキルを明確にして、スキルアップに具体的な努力ができるtと、モチベーションはアップします。
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