2010年6月8日火曜日

自分を劇的に変えるために、プロセスに注目できるスキルを高める。

自分を劇的に変えるために、プロセスに注目できるスキルを高める。

 「よし、やるぞ!」とやる気いっぱいになってスタートすれば、誰でも目標達成が可能になるかというと、そうはいきません。

 気持ちは常に揺れ動いているのが普通で、「あれだけやる気になっていたのに」と言われるように、いつの間にかモチベーションが下がっていることがあります。

 いつの間にか、したいことがしなければならないことに変わっていないかに注意したいものです。

次の5つの設問をチェックしてみてください。
1 目標達成に向かうよりリラックスする必要を感じる YES,/NO
2 疲労やストレスでなにもしたくないと思うときがある YES,/NO
3 人にして欲しいことがある場合はすぐにして欲しい YES,/NO
4 緊張、疲労、不安を感じるとアルコールを飲んだり食べたくなる  YES/NO
5 イライラするとモノを乱暴に扱うことがある YES/NO

 可能性の否定、達成できそうにないという不安、満足感が得られない不安などネガティブな感情が、自分も知らない隠された動機にマイナスのストロークで働きかけても、感情として処理してしまえば、それまでのことです。
 それにしても処理を間違うと、寂しい、つらい、面白くない等、場違いな感情を呼び込びます。

 適切でない感情によって、感情的な行動を呼び込んでしまうと、心のコンディションはバランスを崩します。
 内なる不快感の連鎖が、意志を打ち砕き、なんでもないことさえ億劫になったりして、行動の邪魔をします。
 感情の邪魔によって、「したいこと」が「しなければならないこと」に変わってしまうのです。

 したいことと、しなければならないことの間には、随分距離があります。思いがけない距離のズレは感情によって始まり、感情的な行動によって固定してしまいます。

 感情的な行動は好ましくないけれど、感情は素晴らしいものです。
 昔から人々の心をとらえてきた歌、映画、小説などは、ほとんど感情に訴えるものです。
 人々を奮い立たせることもあれば、癒してくれることもあります。

 もし感情がなければ、喜びも悲しみもなく、殺伐としたものになります。
 それにしても感情には、好ましい感情もあれば、人を痛めつける感情もあります。
 人間を蝕み、目的の達成を阻むのも感情である場合が多いのです。
 緊張やストレスに耐える力は人によって違います。
 耐久力が弱い人ほどネガティブな発言、行動が多くなります。

 なぜ、こんな簡単なことができないのかと不思議に思うことも多いと思います。 感情が揺れ動いて、エネルギー不足を引き起こした結果、バランスをとっているからです。



■集中力の邪魔をするもの


 今日は”あること”に集中するぞ!と思っていても、急に予定を変更してしまうことはありませんか?

 自分のやりたいことがあっても、緊張やストレスがあるとネガティブな感情が働きだしやすくなります。
 エネルギーバランスが崩れると、無意識に緊張を和らげるようとします。
 意志とは関係なくストレス、緊張を和らげてエネルギー不足を調整します。
 関心が移ってやろうとしていたことが忘れられてしまいます。

 ですから、ストレスを感じるときには、周りの人からの依頼や誘いがあったりすると、取り掛かっていた作業を中断する口実が出来て、自分への言い訳ができて好都合なのです。

 それにしても、こういうことを繰り返していると、人と人の間にある<境界>がぼやけます。
その上、気分転換が多いと、集中力は分散しがちです。

 時間管理の本や手帳などがたくさん出版されているのは、時間管理が思うようにできない人が多いからです。
 時間管理術をいくら学んでも実行できないのは知識不足というより、感情のコントロールができないのが問題なのです。
 感情を「しなければならない」という理屈でコントロールしょうとすることに無理があるのです。

 感情には感情で対処するのが自然です。
 自分に好ましくない感情が起これば、好ましい感情で対処するのが効果的です。

 好ましい感情とは、楽しい、うれしい、おもしろいなどです。
 悲しいときに、怒っているときに、不安なときに、そんな感情を持たせるのは至難の技です。

 それでも、好ましくない感情が自分にどれほど悪影響を与えるのか知っていれば、行動をコントロールできます。
 たとえば、「したいこと」が「しなければいけないこと」に変わってしまう境界の乱れを自分が作っていることを知っていたら、感情の変化を防げなくても、感情の洪水は防げます。踏ん張りが利くようになるのです。


 プロセスにこそ喜びがある。

 さらに、夢、目的があれば、好ましくない感情はとるに足らないこととして、小さく出来ます。

 ・ ・・・「どうせ私なんかに」・・・自分の価値を引き下げ、夢を砕くのは自分。
 叶うか叶わないは別にして、夢を見たり、追うことはよくないことではない。
 夢の実現に重きをおくのではなく、夢を追うプロセスにこそ自分が存在すると考えるのは悪いことではありません。

 心のコンディションをどのように整えるか、人それぞれのやり方があるます。 自分のやり方を見つけておくと有効です。
 誰でも、その時々でコンディションが変化します。

 一流といわれる方も同じです。
 彼らが一流に昇りつめ、維持している裏には、常にベストコンディションを保つように工夫があるからです。

 たとえば高額の報酬を受け取るイチロー選手の昼ごはんは毎日カレーライス、遠征先では同じピザ。やりたいこと以外の余計なことに神経を使わないのは、心と身体のベスト・コンディションを保つための配慮です。

 求める結果を出すことを最優先にした暮らしの知恵は、自分を律することから始まっていることが発見できます。
 感情を感情で対処するレベルではなく、さらに踏み込んで知識を感情レベルに落とし込んでいます。
 自分の「やり遂げたい」気持ちが雑念とともに、どこかに行ってしまわないように、注意深く監視して過ごすから、やり遂げるよろこびをつかまえることができると言えます。

 目標を達成するにはプロセスに間違いがないが注意深い注目の維持が欠かせません。
 それを大変だと考えがちです。
 でも、目標達成のよろこびの正体を知っていたら、感じ方は変わるでしょう。
 達成そのものから得られる喜びより、プロセスを自分が自分を律し抜いたよろこび、そのものの方が大きいのです。

 達成そのものは一瞬の喜び。プロセスは永遠の喜び。

 その障害となる最大の壁が感情なのです。
 感情は人間をもっとも人間らしいものにするものであっても、もっとも人間を苦しめるものなのです。
 感情的な行動で「自分」を台無しにしないようにしたいものです。
 プロセスを永遠に楽しめるように、プロセスに注目できるスキルを高めましょう。

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